[ 洛東 ] 何必館・京都現代美術館
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何必館・京都現代美術館は、京都祇園の伝統ある花街の中心に佇む美術館である。京都のメインストリートである四条通に面しながらも、一歩館内に足を踏み入れると、そこには静謐な美の空間が広がっている。
館名の「何必」とは、人は定説にしばられる。学問でも、芸術でも、人は定説にしばられ自由を失ってしまう。その定説を「何ぞ 必ずしも」と疑う、自由の精神を持ち続けたい、という願いから名付けられた。
美術館には、何必館の柱である日本画家の村上華岳、洋画家の山口薫、陶芸をはじめ美術工芸のあらゆる分野で活躍した作家の北大路魯山人の作品や、国内外から近現代の絵画、工芸、写真など幅広い作品を収蔵し、年に数回企画展を開催している。
詳細情報
所在地 | 〒605-0073 京都市東山区祇園町北側271 |
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連絡先 | 075-525-1311(代表) |
URL | http://www.kahitsukan.or.jp |
開館時間 | 10:00~17:30(最終入館17:00まで)※企画展により異なる場合がございます。 |
休館日 | 月曜日、年末年始、展示準備期間 |
駐車場 | なし |
アクセス | 京阪「祇園四条」駅/徒歩3分 阪急河原町駅/徒歩5分 京都市バス/「祇園」下車徒歩2分
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平常展示
北大路魯山人「つばき鉢」1938年
何必館・京都現代美術館は多くの魯山人作品を所蔵していることでも知られています。地下一階には「北大路魯山人作品室」が常設されており、魯山人の陶芸作品や書などを常時鑑賞することができます。
作品「つばき鉢」(写真)は直径40cmもある大鉢で魯山人作品の中でも最大のものです。これが作られた当時、焼きもの知らずのなせる業と非難囂々でしたが、脆くて壊れやすい楽焼という手法で作られたこの作品は、常識の域を大きく越えたいかにも魯山人らしい傑作です。
北大路魯山人は、書家に始まり、食、陶、漆と制作を広げ、生活の中における用の美を追い求めました。ゆるぎない美意識のもと幅広いジャンルを統合した創作家であり、常に既存の概念を逸脱する芸術家でありました。
特別展示・イベント
北大路魯山人「備前旅枕花入」1958年 何必館・京都現代美術館蔵
開催期間: | 2015年9月19日(土)-12月13日(日) |
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料金: | 一般 1,000円 / 学生 800円 |
魯山人の作品は、日常生活の中において「使う」ということで、一層の輝きを放ち、人の心の中に食い入ってくる不思議な力があります。
道具でありながら、道具を超える美しさを感じさせ、使う側のこだわりを取り除いてくれます。本来、「美」というものは、ただ観念としてではなく、生活の中で具体化されてこそ意味があります。道具を使う、つまり「用」とは「美」を具体化させていく創造の場なのではないでしょうか。
魯山人の創り出した作品は、国内はもとより、ニューヨーク近代美術館をはじめ海外でも高く評価され、没後半世紀を経た今なお、ますますその評価は高まっています。
本展覧会は、当館コレクションの中から厳選した作品約120点を、初公開の作品も含めて「陶」「書」「茶」「花」「食」の5つのテーマに分け、全館を使い展観いたします。
今回は特に、古材、更紗、根来など、取り合わせにも工夫を凝らし、魯山人作品の新たな美を引き出します。
生涯をかけて「日本の美と食」を追求した北大路魯山人のこれまでにない画期的な展覧会になります。
ミュージアムからのオススメポイント
最上階の5階には、山紅葉の美しい光庭と展示空間として設えた茶室が窺える。都会の喧騒の中で、上空から差し込む光と季節とともに移ろいゆく山紅葉を前に、ゆっくりとした静寂なひと時を過ごすことが出来る。